脳卒中のリハビリ

脳卒中後の復職ってどうやって進めていくの?

脳卒中後の復職を考え始めたら

脳卒中になられた方から、「仕事に復帰できますか」という質問を受けることがあります。

今回は入院から職場復帰までの流れを、リハビリセラピストの目線からわかりやすく解説していきます。
自分だったらどんなふうに職場復帰になるのか。
ちゃんと復職できるのか不安になっている人は、この記事を参考に少し頭の中でイメージしてみてください。

漠然とした不安も、復職までの道のりが見えるとそんなに難しくないことがわかります。
ぜひ参考にしてみてください。

まずは通勤

まず、通勤のことを考えてみましょう。
・通勤手段は?
・今の歩行速度で出勤するなら、いつもよりどれくらいかかる?
・階段は使える?使えないならエレベーターは?

通勤手段

徒歩なら、今の移動速度ではどれくらいかかるのか考えましょう。時には雨の日もあるかもしれません。荷物を持ち、傘を差して歩くことを考えなくてはなりません。

自転車なら、まず自転車がこげるかどうかを確認しなくてはいけません。徒歩と同様に雨の日のことも考える必要があります。

電車なら、駅までの移動手段が何になるのかを見落とさないようにしましょう。いつも乗っていた電車は空いていましたか?それとも混んでいて、目的駅までは立ちっぱなしになりますか?立っていられるなら問題ありませんが、ずっと立っているのが困難なら、座れそうな電車が何時頃にあるのか調べなくてはいけません。
今までの電車通勤が難しいようであれば、通勤時間を職場に考慮してもらうか、もしくは別の移動手段を考える必要があります。

車通勤なら、まずは車を運転できるのかどうかを考えなくてはいけません。これは、自己判断ではなく、医師に再び運転をしていいか尋ねてください。もし、医師から運転の許可が降りれば、医師に「主治医の診断書」へ記載してもらい、お住まいの都道府県の免許センターへ「主治医の診断書」を提出し、「適性検査」を受けます。合格すれば運転再開となります。
もし、運転が難しいようであれば、通勤手段の変更を考えます。

仕事内容

これまでの仕事内容を思い浮かべてください。
今の身体機能で行えそうかどうかを検討します。
次の4つに振り分けてみてください。

・実際にやってみないとわからないこと。
・できるけど今までのスピードではできなさそうなこと。
・今まで通りできること。
・今まで通りにできないこと。

実際にやってみないとわからないこと
できるけど今までのスピードではできなさそうなこと
この2つについては、リハビリ場面で模擬場面を想定し、現時点でどの程度できそうかを確認します。
やりづらい動作があれば、リハビリでどの程度までできるようになりそうかを検討します。

今まで通りできること
これは問題ありません。

今まで通りにできないこと
これは、職場に相談して、業務内容の変更や部署変更ができないかを相談することになります。
できない動作だけを別の人に頼んでこれまでの部署に復帰するケースもあれば、業務内容を変えて現場仕事から事務に変えてもらって復帰するケースもあります。

職場の上司によるリハビリ場面の見学

職場の上司の理解が得られそうであれば、一度、リハビリ場面を見に来てもらいましょう。
双方に次のようなメリットがあります。

<本人のメリット>
・本人、職場の人間、セラピストが集まるので、「セラピストに聞いた話を職場に伝えて、また職場からの質問をセラピストに尋ねて」という板挟みにならなくていい。
・自分ではうまく説明できないことも、セラピスト側から職場へ説明してくれる。
<職場のメリット>
・電話だけでは本人の状態はよくわからないが、直接見ることで、今の本人の状況を知ることができる。
・セラピストの専門的な意見も聞けて、職場復帰を考える際の情報が増える。

このようなメリットがありますので、職場の上司が承諾してくれるなら一度リハビリ場面を見に来てもらうのは、とてもいいと思います。

みんなはどんな職場復帰をした?

これまでに職場復帰をサポートした人たちは、こんな復帰を果たされました。

通勤編

・職場に出勤時間を調整してもらい、通勤ラッシュの時間帯を避けて、座って乗車できる時間帯に電車通勤となった。
・家族に車で職場まで送り迎えしてもらうことになった。
・徒歩なので、カバンを手持ちからリュックに変え、傘を差して歩く練習をリハビリで頑張った。

業務内容編

・現場仕事は立っていられないので、職場に相談したら事務に配属を変えてくれた。
・立ち仕事なので1日出勤は体力的に厳しく、半日出勤にしてもらった。
・現場でできない業務内容のみ、別の人に手伝ってもらい、そのほかは元の業務に復帰。
・タイピングのスピードが落ち、こなせる業務内容が以前より少なくなったことを復帰前に上司に相談。そのことを踏まえ、業務量の調整をしてもらい、元の業務に復帰。

転職編

・今までの業務内容は難しく、転職を決意。在宅でできる仕事に変更。

復帰の道のりはいろいろある

復帰までに考えないといけないことはいろいろありますが、まずは復帰の旨を職場やリハビリセラピストに相談してみてください。
その上で、一つずつ考えてくのがいいと思います。

一人では答えが見つからなさそうなことも、職場やセラピストなどに相談すると「それならこうしてみる?」とスルッと解決することもあります。

以上、脳卒中後の復職について、リハビリセラピストの目線からお話しました。

ぜひ参考にしてみてください。

また、復職へ向け、リハビリを頑張りたいという人たちをリハビリスポットmoveは応援しています。職場復帰までの短い期間のご利用も、復帰後の継続した定期的なご利用も受け付けております。

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