脳梗塞に気をつけたい季節とは
まだ夜になると肌寒い日がありますが、4月下旬となり、気温がどんどんと上がってきています。
まだ暑さに体が慣れない時期なので、無理せずに過ごしてくださいね。
今回のテーマは「脳梗塞に気をつけたい季節」です。
脳梗塞には、なりやすい季節というのがあります。
それが、これから迎える「夏」です。
夏になる体調不良といえば、代表的なものは熱中症・脱水などがあります。
どちらも暑さにより体の水分量が減った結果、生じる体調不良です。
脳梗塞も体の水分量と関係があります。
脱水などで体の水分量が減ってしまうと、脳梗塞や心筋梗塞になるリスクが高まります。
普段、私たちの体は常に水分量が一定になるように調整されています。
しかし、汗をたくさんかいても水分をあまりとらなかった。
クーラーをかけずに過ごしたせいで、気づかないうちにたくさんの汗をかいて脱水になっていた。
こんなふうに水分量のバランスが崩れると、先ほど述べたように脳梗塞や心筋梗塞のリスクが一気に上がってしまいます。
そうならないためにも、体の水分について少し知っておきましょう。
体に入ってくる水分と出ていく水分
私たちの体にはたくさんの水分が含まれています。
水分と言っても正確には「お水」ではなく「体液」という水分です。
その量は50kgの人だと、体の水分は35kgくらい。
人間の体は水分でできていると言われるのも納得の量です。
入ってくる水分にはどんなものがある
体に入ってくる水分はどんな種類があるでしょう。
まずは食べ物。
たいていの食べのもにはいくらかの水分が含まれています。
トマトやきゅうりなども水分を含んでいますし、お米だって水分を含んでいます。
次に代謝水。
これは体の中にある栄養素が分解される時に、その過程で出てくる水分です。
これも水分量に含まれます。食べ物や飲料水に比べると一番少ない水分量です。
最後に飲料水。
これが食事よりも代謝水よりも多く、積極的に取っていきたい水分になります。
何かに夢中になって、気づけば全然、水分をとっていなかったなどとならないよう積極的にとっていきましょう。
出ていく水分にはどんなものがある
次に出ていく水分量です。
まず、便や尿です。
次に汗。
そして呼吸です。
いずれも普段は無意識に行っていることなので、なかなか自覚がしにくいところです。
トイレも「昨日、何回おしっこをしましたか。量はどうでしたか」と言われても、なんとなくトイレに行っているので正確にこたえることは難しいと思います。
1日の汗の量、呼吸についてはさらに難しくなります。
入ってくる水分量と出ていく水分量のバランスが崩れるとどうなる
このように、食べた量や種類は比較的覚えているものの、出ていく水分に対してはあまり把握できていません。
入ってくる水分量に比べ、出ていく水分量が増えた状態が、いわゆる脱水状態です。
脱水になると体のいくつかの機能がうまく働かなくなります。
では、不具合が生じる3つの機能をお伝えします。
①体温調整
汗がかけないので体を冷やすことができず、体に熱がこもってしまいます。
②栄養素・老廃物の運搬
栄養素は血液やリンパによって運ばれていきます。そして老廃物は尿によって排出されます。
水分が足りないと、血液などは濃度があがってドロドロになります。そうなると速やかに栄養素や老廃物を運ぶことができなくなってしまいます。
脳や心臓に、もともと血管の狭い部分があると、ドロドロの血液が詰まって脳梗塞・心筋梗塞を引き起こすことがあるので要注意です。
③体内全ての化学反応、物理反応の場
私たちが食べた栄養は、水分に溶けた状態で消化・吸収されます。
ですから、栄養分だけを取り入れても体に十分な水分がなければ、その栄養は吸収できません。
夏場に気をつけたい脱水
1日に必要な水分量は、食事メニューや1日の活動量によって異なります。
食事に汁物がなかった時、屋外での活動が多い時などは意識して積極的に水分をとりましょう。
また、病院などの診察で待ち時間が長いときも要注意です。
診察がおわってから・・・と思っていると、意外に長時間水分を取らない時間が続いたりもします。
水筒やペットボトルで水分を持ち歩き、いつでも飲めるようにしておきましょう。